私の好きなポッドキャストである Planet Money では、定期的に The Rest of the Story という振り返り回があって、Message Passing でもそういうのをやったらいいのでは、と夏頃に話していたのですが、先にシーズンが終了してしまった!
なお、シーズン終了というとあらかじめシーズン制だったのかと思う人もいるかもしれませんが、これは事前に決まっていたわけではなくて、karino2 さんが、後述する GitHub のイシューで
そろそろ更新も止まっているので、一旦終わりにしてもいいのではなかろうか。
といったところからはじまっています。
システム的なはなし
Message Passing は、システムとしてはただの Hugo で動いていて、
- GitHub のイシューを使ってお題を出す
- 盛り上がってきたら、Gist に草稿を上げて、そこにコメントをつける
- 適当なタイミングで Gist とコメントををレポジトリに入れる
- Markdown ファイルを直接編集してまたちょっとコメント
- 適当なタイミングで終わりにして公開
というふうになっている。文通ほどではないけど、電子メールくらいの速度で、Slack よりはずっと遅い。この遅さと、一つ一つのステップの大きさが、karino2 さんや jmuk さんのいう「気合いの必要」というところにつながっていると思う。
じゃあ速くすればいいかというと、それは人数の少ない Twitter であって、そこから他人が読んで面白いものが生まれるとは思えない。私は Web 2.0 世代なので、書き手を絞って質を担保するというのは、いうほど上手くいかないんじゃないかと思っている。Design Docs の回とか、コアあまりの回で集まっていたインターネットの声は面白くて、これも「書き手は絞らなくていいのでは」という気持ちを後押ししている。
書き手の偏り
現職/前職でアメリカ大企業経験者が多いとか、マネージャー経験者がいないとか、現代のインターネットにおけるプログラミングの話題と比較したときに、React とかを使いこなす、いわゆるフロントエンドの人がいないとか、そもそも男性ばっかりとか、そういう書き手の偏りは気になる。
ただ、私は物事を大きくする野心が欠けているので、Message Passing が全てに応えていくよりは、私信電信みたいな共著ブログが増えていくほうが、インターネットらしくて良いかなあと思ってしまう。結局のところ、お題の設定と友達が読んでくれるという期待があれば、どこでも誰でもはじめられるんじゃないかなあ。
後日談: Emacs やめました
最後にひとつ後日談を足しておくと、最近ついに Emacs をやめて Visual Studio Code を真面目に使いはじめた。私にとってのキラー機能は Visual Studio Code Remote - SSH。EC2 は使いたいけれど、21世紀にターミナルのエディタ (SSH して emacs -nw
) は使いたくなくて、macOS のような良いウィンドウシステムのある環境まできて X11 を使うのも嫌、という私のニッチにマッチしている。